人生30年経過!

人生30年経過しました。仕事のこと、好きなもののこと書き綴ります。

日本学生支援機構の奨学金を完済した!~奨学金について考える~

(ムミンブルーな日々からお引越し記事となります。初稿2018年12月27日)

大学の授業料が私立・国立ともに高騰するなか、大学生の2人に1人が奨学金を借りる時代になりました。

私は国立大学出身ですが、奨学生は印象としては3~4人に1人でした。どんどん急増しているのですね。

かく言う私も奨学金を借りていました。そして、奨学金を借りる前はとてつもなく不安でした。

奨学金の返済が出来なくて経済的に困窮している人の話や、返済が滞った結果借金取りと同じような追い立てに遭った人の話を本で読んだからです。

それでもどうしても県外の大学に進学したかったので、卒業後の奨学金返済を覚悟し進学しました。

そして、社会人5年目になった今、日本学生支援機構から借りた奨学金を無事完済したので、これを機に奨学金を借り、返済した経験を振り返り、奨学金問題に切り込もうと思います。笑

この記事がこれから奨学金を借りる方の参考になればと思います。

 

4年間の学費や生活費は思っているよりも高い!

大学進学前の私はそこをあまり考え切れていませんでした。

国立大学(文系)と言えども、四年間の学費は約200万円、入学金は約30万円。

生活費は月々12万~14万で、4年間で最大672万円。

その他教科書代や臨時出費等を含むと、約950万円前後かかっていたと思われます。

これが私立だったり、理系だったりするともっと掛かりますよね。

 

奨学金ダブル借りとバイト生活

かの有名な日本学生支援機構と地元の奨学金を借りていました。

地元の奨学金・・・月3万×4年間=120万(無利子)

日本学生支援機構・・・月51,000円×2年間=1,224,000円(無利子)

バイト代・・・月4~5万円、時々短期バイト

こうやって列挙すると何だか仰々しいですが、奨学金借りるのなんて珍しくはなく、バイトもほとんどの子がしていました。

 

余裕はないけど楽しかった学生生活

めちゃくちゃ貧乏ではないけど、決して余裕があるとは言えない学生でした。

周りの子は同じような境遇の子も居れば、私なんかよりもっと苦労している子(奨学金ダブル借り+授業料免除+バイト三昧)も居ました。中には、なんて幸せな奴なんだろうと思うくらい裕福な子も居ました。

国立大ということもあってか、やや貧乏学生が多く、浮いたり、周囲の金銭感覚についていけなくなるということもなく、楽しい学生生活を送れたと思います。

海外旅行とか派手な遊びは出来なかったけど、友達とお金のかからない遊び(家で鍋パや人生ゲーム、賭けなしの麻雀、青春18切符旅行など)をいっぱいしたので、今思い返してもお金の苦労よりも充実していた印象の方が強いです。

 

奨学金返済しながらの社会人1、2年目は厳しい

卒業後、無事正社員として就職することが出来ました。

日本学生支援機構で借りた奨学金は月々8,500円の返済で、社会人1年目の10月から引き落としが始まりました。

貯金残高がなく引き落としが出来なかった時は、恐ろしい警告のはがきが届きます。苦笑

8,500円って聞くと少額だし、余裕じゃん!と思うかもしれませんが、当時ひとり暮らしだったので結構な痛手でした。

1年目は月給は18万円(手取り)、ボーナス年間40万円(手取り)。

家賃6万8千円、水道ガス電気約1万円、携帯料金やインターネット通信費、NHK、食費・・・まじでカツカツでした。

2年目は毛が生えた程度に手取り額が増えましたが、変わらずカツカツでした。苦笑

それでも一刻も早く奨学金を返済したかったので、ボーナスで少しだけ繰り上げ返済をしていました。

社会人になったにもかかわらず、学生時代と変わらぬ節約生活を送りました。

この頃から、「社会人なって金あるぅ~!」と息巻く友人ら(奨学金の返済がない、実家暮らし)への殺意が芽生え始めました。

 

奨学金返済しながらの派遣社員は地獄

ここで更なる地獄の日々が始まります。笑

私はなんとブラック企業に嫌気がさし、二年で仕事を辞めてしまったのです。

それも、次の就職先が決まらぬまま!

3か月無職で過ごし、いろいろと事情があって約1年間は派遣社員として働くことになりました・・・。

手取り19万弱、ボーナスなし、交通費は実費負担!!!!!オーマイガット!!!

おまけに貯金残高0!

節約生活から貧乏生活へと変貌しました。涙

月々の返済は怠りませんでしたが、繰り上げ返済のくの字も思い浮かばない生活でした。涙

この時期から金に余裕があると息巻く友人らと顔を合わせるのも嫌になりました。

 

正規職員として安定した仕事を得られれば奨学金は難なく返済できる

無事社会人4年目に正職員に戻りました。

手取り約19万円、ボーナス約60万円。そして恐ろしいほどの残業で残業代を稼いだ結果、

転職して2年目、社会人5年目にして日本学生支援機構で借りた奨学金1,224,000円を完済することが出来ました!やほーい!

近頃は金に余裕があると息巻く友人らと遊んでいます。笑

だがしかし、忘れてはならない。

読者の皆さんは言われるまでもなく気付いているだろうが、私にはもう一つの奨学金が残っている!!

そう、地元の奨学金はこれから返済する!120万円を!

既に返済の準備は進めているぞよ・・・涙。

 

奨学金は将来の選択肢を広げる可能性もあるが逆に狭める可能性もある

ダブル奨学金と言えども総額は250万円満たないし、無利子だし、なんやかんや安定した仕事に就いたし、

私なんか恵まれている方だと言うことは重々承知している。

それでも、奨学金返済のことを考えて、やってみたい仕事よりも安定した仕事を選んだり、

日々の生活で活動の幅が一向に広がらなかったり、自分よりも恵まれている(ように見える)周囲の人たちを妬ましく思ったり、

奨学金って実は、逆に将来の選択肢を狭めているんじゃないかなと思うことの方が多かったです。

もちろん、奨学金があったからこそ、希望の大学に進学出来たのだけど。

 

日本の学費をどうにかしてほしい!もっと効率的な行政を!

日本の学費って本当に高い。

もっと給付型の奨学金や無利子の奨学金を増やしてほしい。

だけど、高齢社会が進む中で税源がカツカツなのも理解しているつもり。実際、国債も多いしね。

だからもっと、効率的な行政を実践してほしい。

現金給付型の事業を廃止して、そこで浮いたお金を別のところに落とし込むとか。

例えば児童手当を廃止して、年少扶養控除を復活させるとか、保育料や学校の給食費学費一律無償にするとか。

児童手当という一つの事務を無くせば、財源だけでなくそれに伴う申請書等の消耗品費や人件費が浮かせる。

そこで浮いたお金を国民に保障すべき制度(保育や義務教育、義務教育後の奨学金等)にまわす。

継ぎ接ぎだらけの制度を一元化したり、本当に大事なものを見極めたらもっと効率よく税金を配分できるんじゃないかなあ。

 

最後はなんか政策提言みたいになってしまいました。悪しからず。苦笑

学費が安くなること、給付型の奨学金が増えること、行政がもっと効率よくなることを願って、終わりにしたいと思います。

ご清聴ありがとうございました!