駒井哲郎 ー煌めく紙上の宇宙
(ムミンブルーな日々からお引越し記事となります。初稿2018年12月1日)
横浜美術館で絶賛開催中の ”駒井哲郎 ー煌めく紙上の宇宙” に行ってきました!!!
銅版画にはあまり馴染みはないのですが、宣伝用ポスターに使われている絵が可愛くてつい行ってしまいました!
それでは、素人目線の率直な感想をお届けします☆
銅版画には多様な表現がある
鉛筆やインクで描かれていると思いきや、エッチングで描かれている絵画ってよくありますよね。
最初は、そもそもエッチングって何?から始まり、
調べるとどうやら銅版画のことらしい…、
普通にデッサンしているのと変わらない気がするけど…、
でもそれはそれですごい…!
てっきり銅版画はいかに直接デッサンした絵と変わらない絵を表現するかが画家の腕の見せ所なのかと思っていました。苦笑
今回の展覧会で同じ銅版画でも多様な表現の作品があることを知り、「あっ、銅版画だからこそ出せる表現が魅力なのか!」と気付かされました。
銅版画って本当、味わい深いですね。
ちなみに「夜警」で有名なレンブラントの銅版画作品が観れるのも貴重だと思いました!
私には計り知れない不思議な世界観を持った画家
「これ、デッサンと変わらんやん」と思うくらい緻密な絵もあれば、「!?!?!?」っていう絵も結構あります。
私が「!?!?!?」と思った絵は、内的な心象風景と展覧会の解説では説明されていました。
「一体何を!?!?!?」と思いつつも、何故か引き込まれます。
一見単純で意味のないように思われるモチーフも彼の不思議な表現の工夫がみられるのです・・・。
これは癖になりそうです。
あの「惡の華」の挿絵のルドンか!
ちょっと変わった切り口になるのですが、「惡の華」という押見修造の漫画はご存知ですか?
知ってると、展示をより楽しめます。笑
漫画の「惡の華」でもお馴染みのあの目みたいな花みたいな不気味な絵。
あれはルドンという画家が描いたものであり、駒井哲郎は彼から多くの影響を受けています。
あの絵に惹かれるのであれば、駒井哲郎の作品にも間違いなく惹かれます!
この人が描く絵本が見たかった
これはもうただの私の希望です。笑
詩の挿絵を多く手がけ、ただの挿絵ではなく物語の中身を理解した上で描いた優れた挿絵だと詩人らにも絶賛される駒井哲郎が絵本を手がけたら一体どんな作品になるのだろう?と、妄想が膨らみました。
特に晩年に出された色彩を使った作品は、とても幻想的で惹きつけられます。まるで、絵本の1ページのようです。
駒井哲郎が手がけた絵本、読んでみたかったな~
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駒井哲郎 -煌めく紙上の宇宙 は12月16日まで開催しています!
銅版画に馴染みがなくても楽しめること間違いなし!
駒井哲郎の繊細で不思議で幻想的な世界を堪能してはいかがでしょうか?