まるで現代版 さるかに合戦!?「オオカミがやってきた! うちだちえ・作 山口マオ・絵」
(ムミンブルーな日々からお引越し記事となります。初稿2019年1月20日)
私は自他共に認める絵本好きです。”絵本を読む”というインプットだけでなく、アウトプットもしていきたいと思い、ブログで絵本の感想をお送りしたいと思います☆
本日取り上げるのは、
「オオカミがやってきた!」うちだちえ・作 山口マオ・作
実はこの絵本、子どもの本を主に出版している童心社と日本児童文学者協会が主催している「絵本テキスト大賞」の第1回優秀賞受賞作品なのです。
MOE絵本創作グランプリや講談社絵本新人賞等、絵と文が一緒になった作品を募集するコンクールはいくつかありますが、”文だけ”の募集はおそらくこのコンクールだけです。
大賞を受賞するとプロの画家さんが絵を描いて、絵本になる・・・うーん、まるで夢のようだ!!
それでは、さっそく読んでみての感想を・・・!
まるで現代版 さるがに合戦!?
昔話でおなじみ、「さるがに合戦」を思い出しました。
さるかに合戦以外にも、「三匹のこぶた」や「おおかみと七匹の子ヤギ」等、
絵本には撃退ものが多くあって、そのお話ごとに撃退方法が違いますよね。
このお話の撃退方法は現代的でおもしろい!
怖いひつじを演出するためにセロハンテープを張って目を吊り上げたり、高級ブティックでおおかみを毛皮にしてやろうとしたり。
ひつじたちのユニークなオオカミ撃退法が見どころと言えます。ぜひ本編でお楽しみください。
ひつじたちが妙に人間臭い
もうこれ、農園にいる普通のひつじじゃありません!なんか、妙に人間臭いのです・・・笑。
服を着たり、お店の店員を演じたりと妙に人間臭い羊たちをご覧になれます。
特に、お医者さんに扮したひつじが秀逸!
あのニヒルな笑いが忘れられん。
撃退ものは過程を楽しむもの
実は私、撃退ものがそんなに好きではありません。
なぜなら読む前から結末が見えるから。
この話って昔からよくある撃退ものなのになぜ受賞したのだろうと考えた時に、
撃退ものって結末ではなく、撃退するまでの過程を楽しむものなんだなと気付かされました。
撃退ものの絵本って結構あるけど、撃退の仕方はそれぞれ。
そういった意味で、撃退もののストーリーは無限の可能性を持っている。
そういう新たな発見があった絵本でした。
<まとめ>
よくあるようだけどユニークなお話で、絵もおっきくて面白い。子ども目線に立つと良本なのかなと思う。
私に子どもがいたら是非読ませたいし、人にオススメしたいと思える絵本です!